多摩八十八ヵ所巡拝4 残雪の中を駆ける  2023/2/11

2月10日は日本海側だけでなく関東一円に雪が降った。翌11日の建国記念日は晴天に恵まれ、気温も高く、絶好の自転車日和となった。川崎の雪は早くから雨に変わったので、この日は道路には雪はもうなく、畑などに一部雪が残っているだけだった。さて、今日は多摩八十八ヶ所巡拝の続きには絶好の日、とばかりに自転車に跨がり、町田方向へと向かった。

尻手黒川通りを真っ直ぐに北に向かい、小田急線を越えて西へ向かう。ここまで来ると、日陰には結構雪が残っている。柿生、鶴川を過ぎて鎌倉街道に入って直ぐに第十二番千手院が右手に見えた。大きなお寺のようだ。階段を上り山門をくぐる。誰もいない。雪の残る境内の正面には本堂がどーんと構えていた。本堂の正面扉は閉まっていたがほんの少し開いたので、そこから仏さんを覗かせていただき、お作法を済ませた。そして社務所で御朱印をいただきました。特筆すべきは、お大師様の像がここでは腰掛けているのです。旅の途中、編笠を取り腰掛けて休憩をとっている姿なのです。四国八十八ヶ所のお寺でも、このように座った大師様の像はなかったです。

さて、次は北に向かい京王多摩センター駅の方へと向かいます。と、すぐに歴史を感じる街道に出た。「小野路宿通り」と書かれた木碑が立っている。ここはかつては鎌倉から府中、そして高崎へと通じる道、「いざ鎌倉」の道なのだ。また、ここから大山にも行け、ここは重要な合流点で宿が集まっていたのだ。また、街道の裏は畑、田んぼの広がる里山で、保存活動が盛んなようだ。今度ゆっくり見にこよう。ここを過ぎ、住宅街を走り、通りから少し裏に入ったところに第十三番東福寺があった。ひっそりと佇むお寺で一人静かにお作法を済ませ、御朱印をいただき、次のお寺へと向かった。サンリオピューロランドの横を過ぎ、多摩センター駅の近くに第十四番吉祥院はあった。広々とした敷地に山門、本堂、鐘楼が配置されている。裏庭には茶室もあるようだ。春はしだれ桜が有名でもあるようだ。

続いては、小田急多摩線を越えて第十五番高藏院に向かった。吉祥院からすぐのところにあった。ちょうど葬儀があったようで、本堂の前は葬儀の後片付けが進んでいた。その中で私は静かにお作法をすませ、御朱印をいただき次のお寺へと向かった。次は、近くなので番号は飛ぶが第十九番最照寺に向かった。野猿街道を西に行くと、右手にとても大きな背の高いビルが見えてきた。帝京大学のビルだった。第十九番最照寺は野猿街道を挟んで帝京大学のほぼ反対側に街道に面した高台にあった。六地蔵の横を通り本堂に行く。ここも私ひとりだけのお参りだ。御朱印をいただき、今日最後のお寺となる観音寺へと向かった。今来た道、野猿街道を東に戻る。小栗川を渡り、先ほど来た高藏院も過ぎ、多摩川の方へと走る。途中からいろは坂通りを走り、そして下に入ると、第十六番観音寺があった。この辺りは本当に丘陵地で登り降りが続く。四国八十八札所においても第十六番は観音寺だった。去年の5月、八十八札所巡りを歩きで回った時、寺は徳島市内にあって、身体が毎日歩くのに少し慣れてきた頃に訪れた。徳島の観音寺は平地にあったが、こちらの観音寺は少し高台にあり、お作法を済ませ御朱印をいただいた後、遠くの空を見て、その時のことを思い出していた。

さて、今日は帰ろう。な府中川崎通りに出て、それをひたすら南下だ。1時間強はかかるだろうな。自転車のランプを忘れてきたので、暗くなるまでには帰らないと。ゆっくりはできない。

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