雪山登山前の足慣らしで大山へへ 2023/2/23

伊勢原の大山はこれまでに何度登っただろうか? 年数で言うと登り始めてもう約30年は経つのではなかろうか。三度目ぐらいの時には小学2,3年生ぐらいであった娘を連れて阿夫利神社から表参道で頂上まで登り、頂上からは見晴台に出る山道を下り、途中の分岐で不動尻の方に下り、そしてそこから丹沢の七沢温泉までの7,8kを歩いた。あまり人が歩かない道で、その日はけっこう雪が残っていて大変だったのを思い出す。登山を趣味として始めてからは10数年経つが、これまで最低1年に一、ニ度、多くて年に三度は大山を登ってきた。今年は今回が初めてだ。3月に八ヶ岳の硫黄岳に登るので、体慣らしで登った。

朝は曇っていたが、すぐに晴れ始め、晴天の登山となった。富士山が見れるといいなと思い登り始める。気温はそれほど上がらず少し寒い。伊勢原からのバスを降り、ケーブル乗場までお土産屋さんと旅館の並ぶ「こま参道」を歩く。こま参道を抜けたところがケーブル乗場だが、そこも過ごして少し歩くと男坂と女坂の分岐点がある神社に出る。私はいつもここで靴の紐を締め直し、タオルを首に巻き、そして男坂を登り始める。男坂は急な石階段が続き、目の前の階段だけをみて淡々と登るしかない。全部で約1600段の階段を上がって、やっと阿夫利神社下社に到着する。

阿夫利神社の本社は頂上にあるが、ここは下社。しかし、江戸時代より大山参りの人は多く、組織的に参る「講」でもたくさんの人が訪れたらしく、下社でお参りを済ませる方々が多い。そんな理由で本社は小さいが、下社は大きく立派だ。

阿夫利神社の脇から山道へと繋がる急な石階段がある。ここに「一丁目」の石柱がある。111段を上がるといよいよ登山道がスタート。と言っても、相変わらず昔作られた大雑把な石の階段が多くを占める道だ。途中途中に「一丁目」から続く石柱が立てられ「48丁目」で頂上に辿り着く塩梅だ。今日はゆっくりと周りの景色を噛みしめながら登ることにした。途中にある夫婦杉やばたん岩、天狗の鼻突き岩をゆっくりと見て登った。十六丁目では蓑毛に向かう道との分岐がある。ここは蓑毛分岐に向かい高取山から弘法山へ向かうことができ、何度かこのルートで大山と鶴巻温泉駅や秦野駅までの間を歩いた。このルートを歩くと時間がかかるので、日の長い夏場しか歩いたことがなく、夏場は暑いのでいつもとても疲れる。二十丁目の富士見台にやっと辿り着いた。残念ながら富士山は雲が被っていて全容が見れなかった。見ているとドーンドーンと腹に響く音が聞こえてくる。富士裾野の自衛隊の砲撃訓練だ。あー、嫌だ! こんな音を毎日ウクライナの人たちは聞いているのだ。生理的に身体が拒否する音。戦争なんて絶対するもんじゃない。二十五丁目はヤビツ峠に向かう分岐だ。ここから丹沢の塔ノ岳にアプローチできる。さて、もう少しで頂上だ。一つ目の鳥居をくぐり、二つ目の鳥居をくぐる。二十八丁目、これで頂上だ。

電波塔の下でカップラーメン昼食をとり休憩。30分ほどで下山開始。階段続きの道をゆっくりと下る。ここは冬場は霜が立ち、そしてそれが解けて道が結構いつもドロドロになる。と、そんな階段が工夫して修正されていた。大山はここ数年でとても山道が歩きやすく整備された。鎖場を抜けてやっと見晴し台に到着。ここで休憩。それからしばらく歩くと、女坂へと続く分岐に来る。登りは男坂、下りは女坂で行く、こんなパターンで十数年来た私は迷いなく女坂を下りる。急な階段なので、焦ることなくゆっくりと歩いた。女坂の七不思議とあって、色々見所がある。ここまで来ると、流石に足は疲れている。にも関わらず、階段がしつこく続くのでしんどい。やっとバス停に到着。バスに乗り込むとすぐに発車した。

ここからは伊勢原の駅にバスで戻り、そして小田急で家とは反対方向の小田原方向の電車に乗り、鶴巻温泉駅で下車した。行き先はこれもいつものパターンで、弘法の里湯。そこで湯に浸かる。いい気持ちだ、このために登山してるようなもの。疲れをとった後は、枝豆と冷奴でいっぱい飲んでくつろいだ。大山1252m、標高差約940mを登って下山。

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