四国八十八ヶ所お遍路歩き旅 25日目 2022/6/3

観自在寺を終え、今日は北への移動だ。愛南町から標高460m、距離10キロの山越え、そして川沿いに津島の町を目指す。

朝、宿を出て近くのコンビニで今日の朝飯,昼飯を買い込む。そして56号線を歩いていると昨日、宿でまた出会った清田さんと道で出会った。歩きながら、会わずにいた間の互いの遍路話をする。そして、今日のコースの話になり、山越えか海岸沿いかとなり、この晴天下の海岸沿いは厳しいと判断して、私も山越えをすることにした。朝は自転車通学の学生が多く、皆んな挨拶をしてくれる。これだけで元気が出る、嬉しい。愛媛県に入って間もないが、ありましたここにも太陽光発電のソーラーパネルが。愛媛も結構あるのか、これから要チェックだ。

56号線を柏まで行き、いよいよ山越えだ。結構きつい傾斜を長く登らされる。休憩をとりながら、終わらない上りを黙々と続ける。峠を越えたかと思われてからもう少し上ると、見晴らしのいいスポットに出た。見晴らせるのはきっとここだけだ。愛南町の海が綺麗だ。景色をおかずにここで昼飯を食べた。長い下りを終え、農道に出た。と、またもや登場! 6匹目の蛇です。これもマムシですね。ほんと、噛まれたくない! 山越えの後の歩きは辛い。川沿いに7キロほど歩く。

岩松川沿いに歩き、やっと今日の宿、津島町にある大畑旅館に到着した。大正時代の建物でいい感じです。しかも、この二階で獅子文六先生が人気作品「てんやわんや」を書いたのです。部屋に通され、私はその部屋が獅子文六先生が長期宿泊していた部屋の下であることを知り、そして浴衣を見ると「てんやわんや」と書かれたデザイン、先生がいた部屋を見せてもらえますかと頼むと、いいですよの返事。もう私の頭の中は、てんやわんやでございまするがな。この作品はこの地を舞台にした戦後間もない時代の話で、大ヒットした小説。私は小説は読んではおらず、映画をテレビで見た記憶が薄くあるだけ。ここから無断で名前をとった漫才コンビの獅子てんや、瀬戸わんやの「てんやわんや」は大好きな漫才師だった。先ほど書いた「もうてんやわんやでござりまする」というセリフ、どうしても私の記憶では伴淳三郎が言ったセリフだった記憶があるのですが、伴淳は映画には出演していないんですよね。いや、エンタツ・アチャコのセリフだったのかも。記憶は確かではないですね。先生のおられた部屋も見せてもらい、超豪華な夕食にも舌鼓で満足満足。なんか戦後の昭和時代に戻った感じだ。夕食を終えたのが19時過ぎ、日が暮れ始めた時間だ。散歩でもしようと外に出ると、宿の前の岩松川で魚がいっぱい跳ねている。夕まずめだ。しかも跳ねてる魚は30センチはありそうだ。あちこちで連続して跳ねている。これまで見たまずめの中で最もすごいものだ。翌朝、ご主人に聞くと、この辺りは汽水ですので、ボラでしょうとのこと。

朝、食事をしていると大阪から来られた二人連れのおばさんコンビ客といろいろお話をさせていただきました。お金を貯めて、短い期間だが2人で車で四国旅。いいですね、と。帰り際にお接待で小夏ちゃんを三ついただきました。おばちゃんに小夏ちゃんの食べ方を教えてあげたお返しでしょう。皮の白い所も残して剥いて、あとは切って、ちょっとお塩をつけて食べると美味いですよ、と。高知の人気みかんです。

今日の歩行距離は29245m、歩数は41790歩。もうてんやわんやでござりました。

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1件のコメント

  1. 楽しく読ませていただいてますが、ハードですね。

    足との闘いなんですね。

    あんまり頑張らずに完投して下さい!

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