お花見サイクリング、仕上げは岡本太郎の爆発だー 2022/4/2

満開は過ぎたのか? いや、まだ満開の桜もあるはずだ! 今日は午前中は畑でやらなければならない農作業がある。スナップえんどうのツル巻き用ネット張り、大根、ニンジン、水菜、春菊、チンゲンサイなどの種まき。本当はもう少し作業はあったが、昼前には終え、昼からは花見サイクリングを楽しみたいのだ。明日の天候は雨、ほんと今日しか時間がないのだ。桜の花見は一年で一回の大事な行事。毎年花が咲くと何故か天候が意地悪をして、雨、風で花を散らせる。そう簡単には青空を背景に穏やかな気候でゆっくりと花見を楽しませてはくれないのだ。神さまの桜への嫉妬としか考えられない。

晴れている間に自転車に跨り、先ずは宿河原の二ヶ領用水へと向かった。走ると風が冷たい。花冷えだ。寒の戻しで今日は少し寒い。でもきっと、宿河原は日曜日で人がいっぱいだろうな。今日を逃すと休日の花見はないからな、と思い自転車を走らせ到着。思った通り、人はたくさん出ていた。しかし、つい先日のテレビでも紹介されてただけあって、二ヶ領用水の桜並木は見事だ。葉桜となっている木もあるけど、半分以上は満開! そして花ビラが風に舞い、川面にも花を咲かせていた。川の両岸の道は多くの人が桜に見惚れて散策、そして川辺にはシートを広げて花見を楽しむ人がたくさんいた。皆んな家族と、友達と楽しんでいる、ほんとうにいいことだ。24時間365日楽しむことなんてできないんだから、楽しめる時に楽しまないと。楽しめる平和であることに感謝です。楽しんでる皆んなを見ることが、どれだけ自分も元気にさせてくれるのか、桜の花見て、楽しむ人の顔見て、声聞いて、幸せ花見です。

広大な墓地を桜が優しく包む津田山霊園

次は津田山霊園へと向かいました。正式名称は緑ヶ丘霊園。この一帯はふたつの古墳や古代の遺跡が多く出るところで、パワーの集積するところ。古墳がある霊園だから、昔からずーっと墓地ということになる。高台で全体が丘陵となっているので、自転車は緩い坂道を登り、メインの桜並木道を走った。納骨されているたくさんの霊も、きっと年に一度の花見に機嫌を良くしてるだろうな。墓石に落ちた花びらを愛おしく感じてるだろうな、と思いながら走った。

まだ日が暮れるには時間がある。さて、次は生田緑地公園へと自転車を走らせた。民家園、広場のある入り口から入り、自転車を止め、公園を歩いた。広場には多くの子ども連れの家族が思い思いに楽しみ、見事な桜の下ではシートを履いて花と遊んでいた。広場の奥に広がる小山の上にも満開の桜があちらこちらで、緑の木々の中に桜色を上品に主張している。歩いている限りは冷たい風は感じず、穏やかな日差しを浴びて、気持ちのよい花見です。公園の奥へ奥へと引き込まれて、いつの間にやら岡本太郎美術館へと導かれていました。

特別賞の麻と漆で作られた空洞の人物たち
特別賞の段ボールで作られた懐かしの本屋さん

久しぶりの岡本太郎美術館。漫画家の岡本一平と小説家・歌人の岡本かの子の間に生まれた、「太陽の塔」の制作者である芸術家、岡本太郎の記念展示館です。ちょうど今、岡本太郎現代芸術賞展をやっていました。今回25回目を迎えるようで、入選を果たした24名の作品を展示しています。少し前に川崎の文化案内でこの展示会を知っており、行こうかなとも思っていたので、入ることにしました。もう何十年振りかも知れない。65歳以上は500円で入れました。久し振りの岡本太郎の作品との出会いに、やはり私は心が動かされます。無防備に作品の前に立つと、何か私の持つ原初的な部分に訴えかけられてるような気がするのです。遺伝子が反応するのです。彼が縄文時代にインスパイアされたことにも共感できます。続いて現代芸術賞展の展示作を見ました。すごい、圧倒されました。自由な着想、創造、表現に驚き、心が躍りました。この24作品は600点近い応募作から選ばれたようです。だから応募作品の中にはきっとこの入選作のパワーと同様の作品がいっぱいあったと思います。素晴らしい。人間の可能性はまだまだ尽きない恐るべし創造力があるのだと感じさせられました。その創造力が生む自由性、そして自由性があるから生まれる創造力、久々に感じた思いに私の気持ちは岡本太郎ばりに「芸樹は爆発だー」(このセリフは知ってる人はもう年寄ですね)をして、嬉しくなりました。十年以上前、私はここに来た時にもこの現代的芸術賞展を見て、その中の一作品に惚れ込んで、その作家と連絡を取って、その作品を本にした思い出があります。何か、この美術館には面白い思い出が残ります。今日は、花見で喜び、美術館で喜び、満足満足の1日でした。と、この後、夜の水泳教室に急いで行かねばなりません。道楽、遊びは疲れます。

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